コミュニティユースワーカー活動報告

NPO法人PIECESが運営するコミュニティーユースワーカーの活動報告ブログ

子ども達の成長が垣間見えた、第4回ゲーム制作イベントをレポートします!

ゲームクリエーターの方々とのゲーム制作イベント、第4回目を開催しました!
 
これまで、インベーダーゲームを作るチームと
動物育成ゲームを作るチームに分かれて、ゲーム制作をしてきました。
絵を描くのが得意な子がキャラクターや背景を作り込み、
プログラミングに興味がある子がコードを書くなど、
それぞれが好きなこと・得意なことを活かしてチームに貢献してきました。
 
通常、前回の成果の共有からはじめるのですが・・・
 
今回は、なんと、ゲームクリエーターの方が
任天堂スイッチを持ってきてくれました!!
最新ゲームの登場に、子どもたちは(大人も)驚きを隠せません!
 

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早速、ゲーム機の周りに子どもたちの輪ができました。
ピンポン、真剣白羽取り、炭酸ゲーム
(ひとりずつコントローラーを振っていき、画面上の炭酸がふきだしたひとが負け)、
座禅ゲーム(お題の姿勢でどちらが静止できるかを競う)など、
様々なゲームで、真剣勝負が繰り広げられます!
 
額に汗を浮かべながら、 全力で魔法を放ち、スマッシュを打ちます。
最初は遠巻きに見ていた子も、いつの間にか炭酸ゲームの輪の中に入り、
最強(?!)のCYW相手に、座禅ゲームで勝負を挑みます笑
(ほかの子どもたちも、変顔したり、ちょっかいを出したりして援護します)
 
ひととおり遊んで、アイスブレイクができたことろで、
満を持して、ゲーム制作が始まりました。
 

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参加経験のある子たちは、
インベーダーゲームチームと動物育成ゲームチームに分かれ、
初参加の子たちは、新しいチームを作ることになりました。
まずは、みんなで何を作るか、今日何するかを話し合います。
 
インベーダーチームは、
・敵を動かすこと
・前回作った素材をゲームに組み入れること
を今日の目標にしました。
 
今までプログラミングを担当していた高校生が今日は来ていなかったので、
別の男の子がプログラミング担当に抜擢されました。
 
さっそく、クリエーターの先生が、敵の動かし方を教えてくれます。
思考錯誤しながら、敵が出てくるタイミングを調整していきます。
 
最初、プログラミング担当に抜擢された時は、むりむり!と言っていたけど、
自分でタイミングを調整して、すべての敵に武器が当たるようになると、
思わず笑顔がこぼれるように。
 
敵のスピードを変えたり、ボスキャラが出てくるようにしたりして、
一気に、「ゲームらしさ」が増していきました。
そのクオリティは、別チームで教えていたクリエーターの方が、
「シンプルだけど、いいゲームになってきたね」と言ってくれるほど。
試しに遊んでみた別チームの子やCYWが、
「すごい!」「おもしろい!」と絶賛してくれるので、
インベーダーチームのメンバーは誇らしそうでした。

 

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***
 
新チームは、何を作りたいかを決めるところから始めました。
メンバーは、小学生の男の子、中学生の女の子です。
それぞれが作りたいことをふせんに書き、
ブレストを行うことにしました。
 
それぞれがやりたいことを組み合わせ、
音ゲーとマリオをコラボさせたようなゲームを作ることにしました。
 
次にゲーム内容のアイディアを出し、
やりたい要素を5個くらいに絞ります。
 
男の子は、何かを思いつくたびに、
「あれやりたい」「こうしたい」と、
たくさん発信してくれるアイディアマンでした。
 
そんな積極的な姿勢に刺激されて、
女の子も「こうしたらいい」「これはしない方がいい」と
徐々に意見を出してくれるようになりました。
ゲームの要素を絞り込む頃には、女の子の方から男の子に話しかけ、
二人で、「こうやって進めようか」と話し合うようになりました。
 
全体の要素が決まったところで、
デザイン担当、プログラミング担当に分かれて、作業を始めます。
女の子はいちからプログラミングに挑戦です。
 
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男の子は、ここでも発想力をいかんなく発揮し、
ゲーム画面の構成や勇者のキャラクターなど、
たくさんのデザインを生み出していきます。
さらに、「かわいいキャラクターを登場させたい」
というのが女の子の希望であったため、
まわりの大人たちを巻き込んで、デザインを増やしていきます。

 

描いたデザインを取り込んだ後、
クリエーターの方が、キャラクターを動かせるようにしてくれました。
男の子も女の子も、(そしてまわりの大人たちも、)
クリエーターの方が、目にもとまらぬ速さで加工していくのを
息をひそめて見守ります。
 
クリエーターの方が、背景に色を塗り、雲を描きはじめたところで、
男の子が、雲をもっともくもくさせたい!と言いました。
そこで、今度は男の子が自らパソコンを操作し、
背景をブラッシュアップさせていきます。
 
できあがったプログラムを再生すると、
怪しげな色の空の下、勇者のキャラクターが前進していきます。
納得のいく仕上がりになったようです。
 
***
 
動物育成チームは、
プログラミングを担当してくれる高校生が、
卒業式のため遅れて参加することになっていたので、
チームとしてのミーティングは特になし。
 
前回同様、小学生姉妹がゲームの構成を考え、
デザインを描いていきました。
犬を連れて帰った後のゲーム構成として、
部屋のレイアウトを考えていきます。
 
できあがったレイアウトは、とっても細かく考えられていて、
クリエーターの方が思わず「作る方が追いつかない・・・!」と言ってしまうほど。
壮大なゲームになっていきそうな予感です。
 
途中、お姉ちゃんが、参加者全員に対して、コアラのマーチを配ってくれました!
普段は、控えめであまり積極的に話しかけるタイプではないお姉ちゃんが、
自然とお菓子を手にして、ひとりひとりに「どうぞ」と配っていくのを見て、
成長を感じることができました。
 
また、卒業式を迎えた高校生をサプライズでお祝いしようと、
ケーキと色紙を用意しました!
 
同じチームでゲーム制作をしてきた小学生姉妹を中心に、
ケーキをお菓子でデコレーションし、
色紙を回してお祝いのメッセージを書いていきます。
 

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ゲーム制作の途中で、
「あと2分くらいで高校生が到着します!」とアナウンスが入り、
全員、作業をいったん中断して、高校生が部屋に入ってくるのを待ちます。
(みんなが静かになりすぎて、「あまりに不自然だ」というツッコミも入ります笑)
 
卒業式を終えた高校生が、制服で部屋に入ってきた瞬間。
 
「せーの」
 
「卒業おめでとう!!!!!!!」
 
みんなからお祝いのメッセージに出迎えられ、
とても驚いた様子の高校生。
 

息つく暇もなく、小学生姉妹からケーキを、CYWから色紙を渡され、

すこし戸惑いながらも、嬉しそうに受け取っていました。
 
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残り時間は少なくなっていましたが、
荷物を置いて、すぐにプログラミングを始めます。
犬をなでなでするために、
手の画像をマウスに合わせて動かすプログラムを作ります。
 
クリエーターの方と一緒に、
実現方法を調べながらプログラミングしていきますが、
手が画面に映らなかったり、
マウスの速度に対して手の動きが遅くなってしまったりします。
 
全体統括しているクリエーターの方に、
「あと少しで終わりの時間だけど、発表できそう?」と聞かれると、
高校生は「どうしても(手を動かすところだけは)完成させたい」と答え、
強い気持ちで、トラブルシューティングに集中します。
クリエーターの方に解決策を提示してもらうと、
高校生は、その解説を一生懸命きき、理解しようと努力します。
 
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ひとつひとつ、不具合の原因を解消していき、
ついにマウスの動きと合わせて、手が動くようになりました!
 
***
 
最後に、レビューの時間をとり、それぞれのチームの成果を共有しました。
 
新チームは、男の子が途中、PPAPの真似を取り入れながら、
一生懸命、音ゲー+マリオのようなゲームにしたいと語ってくれました。
勇者の角度がかわるのを見た聴衆から、
「なにこれ?!こんなことできるの?!」と言われて、嬉しそう。
次回は音を出して、キャラクターと連動させることを目指します。
 
続いて、動物育成チーム。
高校生とクリエーターの方があきらめずに
トラブルシューティングをしたおかげで、
無事、マウスの動きと合わせて、犬をなでなでする様子を、
皆に共有することができました!
次回は、お姉ちゃんが細かく考えてくれた指示書に合わせて、
犬のパターンを増やしたり、部屋をデザインしたりしていきます。
犬のモデリングにも挑戦したいとのことでした。
 
最後に、インベーダーチーム。
すでに、製作時間中にたくさんの人がプレーしていましたが、
あらためて、皆の前でゲームを披露しました。
通常の敵キャラの3倍ほどあるボスキャラが倒れると、一同大爆笑です。
現在、通常の敵キャラであっても、ボスであっても、
1回武器が当たれば倒れてしまうので、
ボスは10回武器が当たらないと倒れないように、
次回以降、グレードアップしていきます。
 

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今回のイベントは、
ゲーム制作を行う時間自体は少なかったものの、
初めてプログラミングに挑戦して、
できなかったことができるようになっていったり、
子どもたち同士や大人との関わり方が変わっていったりと、
いろいろな場面で子どもたちの新たな成長を感じることができました。
 
「当たり判定」という、
ゲーム制作に不可欠な技術要素を習得したインベーダーチーム。
新たな武器を手に、どんなステージが作られるのか?!
動物育成チームは、どんどん固まっていくゲーム構成に、
プログラミングが追いついていけるのか?!
次回のレポートもどうぞご期待ください!

 

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【Yahoo!ニュースに掲載されました!】

コミュニティユースワーカー(以下、CYW)の取り組みを
アドバイザーの湯浅誠さんが記事にしてくれました!

news.yahoo.co.jp

 

CYWは一部有資格者を含みますが、
基本的には普通の大人です。


私たちは、子ども達の興味関心に合わせて、
一緒にゲームをしたり、ただご飯を食べたり、
好きなことに一緒に取り組んだりします。

ただただ一緒に楽しい時間を過ごしています。

 

何気ない時間を一緒に過ごしていると、
子ども達が大きく変化していることに気づきます。

 

毎週不登校の子の家に、
ゲームを持って遊びに行ってひたすら爆笑して帰るのですが、
しばらくするとかなり嫌がっていた学校にも少しずつ行き始めました。

学校にほとんど適応できなかった子と、
その子が好きなパソコンの解体を一緒にやっていたら、

次第にプログラミングなどに興味を持ち始め、
勉強を少しずつし始めた子もいます。

 

私たちは、この子を学校に行かせよう!だとか、
この子の好きなことを伸ばそう!と思って関わっていたのではなく、
「ただ」一緒に楽しんで関わっていただけです。

 

人は、問題に向き合ってばかりいると疲れてしまう。
子ども達は日々、様々な問題と向き合わなくてはいけない状況にいます。


だからこそ、問題ばかりを見つめるのではなく、
楽しい時間や安心できる休める時間を提供することが大事ではないかと。
そこが満たされたら人は勝手に、
自分の力で歩んでいこうとするのではないかと思います。

 

しかし、みんな意外と「ただ」関わることができない。
どうしても支援したくなってしまう。

そこを肩の力を抜いて何気なく関わることができるためには、
記事にある通り、「芯」がなくてはいけないと私達は思っています。

CYW育成は、その「芯」を作るために、
自分を見つめ、自分と戦うためのプログラムだと思っています。

 

現在、少しずつですが、様々な機関から
子ども達を紹介してもらえるようになってきました。

支援的な側面は支援機関の人たちに託し、
私たちは何気ない関わりを続けます。
そのタッグがとても良いのではないかと最近よく思います。

 

これから行政などの支援者と普通の大人が
タッグを組んで子どもを支援していくことがスタンダードになって、
多様な人で子どもを支えていく社会になっていけば嬉しいです。

 

「お世話になった人」になる 新たな支援のカタチを創造する若者たちの挑戦 NPO法人PIECES (湯浅誠) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

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高校生見習いシェフ、ラザニア作りを習得!

イタリアンシェフを目指す高校生の男の子と一緒に、
料理教室に参加しました!

 
もともとCYWが勉強を教えていた彼は、
中学の頃より料理に興味を持ち、
現在は調理師免許の取れる高校に通っています。
 
イタリアン料理の専門家の沓沢さんと料理教室は
昨年の3月末から隔週で行われ、
パスタ、ペンネ、クスクスなど様々な料理を作りました。
 
料理教室から様々なイベントにも参加し、
イベントでのケータリングのお手伝いや、
お菓子作りのお手伝いなどの経験をしてきました。
 
お世話になった方達に料理を振る舞った、
「子どもトラットリア」の 記事はこちら。
 
 
さて、今回の料理教室では、ラザニアとミモザケーキを作りました。
 
ラザニアは、なんと生地から手作りです。
生地をまとめて、1mmの薄さになるまでパスタマシーンでのばしていきます。
 
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途中で生地どうしをつなげて、輪っかになったら、
生地をたたんで層状にし、器にあったサイズにカットします。
 
板状の生地ができたところで、部活動の関係で遅れていた高校生が合流。
 
高校生には、CYWと一緒に、カットした生地を茹でてもらうことに。
しかし、手作りの生地であるがゆえに、生地がうまく剥がれません。
何枚も重なった状態で鍋に落ちてしまうこともありました。
高校生とCYWは、あーでもないこーでもないと言いながら
(でもとても楽しそうに)生地を茹でていきます。
 
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茹でた生地→ミートソース→ホワイトソース→粉チーズを重ねていきます。
イタリア料理の専門家沓沢さんから、4層を目指そう!と言われ、
意気込んで作業をはじめますが、この作業も意外と難しい。
片側が厚くなってしまったり、ソースがうまく伸びなかったり。
再び、CYWとあーでもないこーでもないと言いながら
(でもとても楽しそうに)生地を重ねていきます。
 
悪戦苦闘しながらも、なんとか4層にすることができました。
 
ラザニア作りと並行して、
手が空いた人で、ミモザケーキも作りました。
 
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スポンジケーキを重ね、
カスタードクリームを塗って土台を作ったら、
細かく刻んだスポンジを、
ミモザの花びらに見立て散らすだけ!
 
あっという間に完成です。
 
ラザニアも焼きあがり、本日の献立がそろいました。
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完成した料理は、みんなでおいしくいただきました。
 
初対面の人がいたからか、最初は緊張気味だった高校生も、
一緒に料理を作っておいしく食べるうちに少し慣れてきたようで、
学校で作った料理の話をしてくれたりするようになりました。
 
CYWから次のプロジェクトの話を持ちかけたところ、
前向きに検討してくれていました。
 
今回覚えた料理が、彼のレパートリーのひとつとなり、
次のプロジェクトで披露されるかもしれません!
 
今回のようなひとつひとつの経験が、
彼が夢に向かって歩み続けるための支えになりますように!
 
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【クラウドファンディングで、子ども達を一緒に応援!】

CAMPFIREのGoodMorningを活用して、マンスリーのクラウドファンディングをいくつかリリースしました!

www.pieces.tokyo


金額は小さいですが、この取り組みにはいくつかの思いがあります。

◆「ひとりひとりの子に合わせた場づくりを」

私たちは、子ども達一人一人に合わせたオーダーメイドで支援を行なっています。
それは、「貧困」「虐待」などのキーワードで線引きすることのできない個別具体的な課題やニーズが、子どもひとりひとりにあるからです。
そうしてつくった場は、子ども達と一緒に悩み、一緒に喜びを共有できる場になっています。

目の前の子にできることを、小さくても始める。
職業としてではなく、一人の市民として、目の前の子どもとともに活動していく。
そんな関わりがもっともっと増えたらいい。
小さいけれど意味のある場をもっともっと増やしていきたい。
そんな思いから、PIECESとして、というよりは、コミュニティユースワーカーの行う活動がそれぞれ自律して継続・発展していく仕組みとして、CAMPFIREのGoodMorningというプラットホームが最適であると考え、今回のプロジェクトに至りました。

◆「たくさんの人(=社会)で子ども達を育てていく」

このように、寄り添っている目の前の子のニーズから支援がスタートしているため、私たちが作る場所や支援の1箇所あたりの人数は少ないです。
けれどもそうした個別具体的な場をつくり維持していくにも、ランニングコストがかかります。
そのような活動を一緒にサポートしてくださる仲間を、クラウドファンディングという切り口から集めたいと思っています。

「その子に関わることはできないけれども、お金でその子を応援したい」
「寄付」という関わりを通じて、その子と一緒に悩み、その子の変化を一緒に喜ぶ。
たくさんの人が、それぞれの関わり方で、一緒に子ども達を育てていく。
私たちはそんな社会にしていきたいと考えています。
直接活動に参加できなくても、できる限り様子のわかる・イメージのできる活動報告をさせていただくつもりです。

◆「もっと多様な支援のあり方を。子ども達一人一人のやりたいことを応援」

私たちは、子ども達のやってみたい!ということを応援しています。
一人の子の「料理人になりたい」から始まった料理イベント
「ゲームを作ってみたい」から始まったゲーム製作イベント
たくさんのプロジェクトがこれまで生まれてきました。
そのイベントを経て、子ども達から、「もっと自分の(やってみたいという)気持ちを表現していいんだ。」「自分が何に向いてて何に向いてないかがわかった」そんな声が届いています。

家庭などの都合で、様々な我慢しなくてはいけないことを抱える子ども達は、自分の素直な欲求を表に出すことは容易ではありません。
しかし、隣にいる私たちが、こんなことしてみない?こういう人いるよ!といった提案をし、一緒に実行していくことで、子ども達は自然に気持ちを言葉や形にしていくことができます。
こうしたステップを経て子ども達は、進路や自分の将来を決めることができたりしていくのではないかと思っています。

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まだ4つのプロジェクトしかありませんが、これから随時追加していきます。
そして、今は特定の場所に集まって多くの人と行うプロジェクトが多いですが、これからは1人の子がやりたい!といったことを応援するプロジェクトなども増やしていけたらと思っています。
各プロジェクトのページではそれぞれの企画の背景や概要を詳しくお伝えしていますので、ぜひ詳細をご覧いただき、ご支援いただけますと幸いです。
なにとぞご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!!!

CYW紹介:仲若由帆

 コミュニティーユースワーカー(CYW)2期生の仲若 由帆(なかわか ゆほ)です。大学では、教育、発達障害、社会問題など様々な分野について学んでいます。私の武器は、フットワークの軽さです!笑 思いついたら、とりあえず行動します!慎重に考えないといけない場面との見極めは、CYWのプログラムを通して身に付けたいと思っています。将来的には、地元の沖縄でCYWとして活動することを目指しています!よろしくお願いします!!!

 

【CYWのプログラムに参加しようと決めたきっかけ】

 私自身、高校生の頃に原因不明の病気を患ったことで不登校や学校を中退した経験から、学校や社会の在り方について考えるようになりました。目に見えないしんどさが社会に理解されないことや、そういった人たちが生きていく中での選択肢が限られていたり、支援などの情報が十分に伝わっていないことなどを感じてきました。

そんな中、様々な問題を抱えている子どもたちに寄り添いながら、ひとり一人の必要としている機会をつくったり、多くの人やコミュニティーとつながることで子どもたちの可能性を広げること、長期的な関わりを行っていくCYWとしての活動に惹かれました。

私の知っているボランティア団体や支援団体は、必要としている時に対象を絞って支援をしています。しかし、CYWは困っている時だけでなく、その時々に応じて必要なものや関わり方を見極めながらも”長期的”な関わりをすることで、子どもたちの機会や経験の格差をなくし、希望を持って生きていくことにつながると思います。こうした、子どもたちと社会をつなぐハブ的なCYWの必要性を感じ、プログラムの参加を決めました。

 

【CYWとしての活動】

 CYW2期生として、12月より研修を受けたり実際に子どもたちと関わりながら活動を始めています。2期生として集まったメンバーにも様々な背景や環境のもとでこれまで生きてきた人達がいます。そんなメンバーそれぞれの視点で、事例検討会や対人支援の研修などで自分になかった考え方や視点に気づき、CYWとしてのスキルアップを目指します。

 現在は、10代のママをサポートするプロジェクトで、「ママが自分らしくいきいきと人生を歩める社会へ」という願いを持って活動をしています。ママたちがいきいきと人生を送っている姿が、子どもたちが安心して生きていくことにもつながると考えます。

現在関わっているママたちとは、古民家を利用して高卒認定試験勉強や料理、裁縫などができる場を設けて活動しています。こうした活動を通してママたちとの関係性の構築を目指し、彼女たちの必要とする機会を一緒につくったり、困った時に適切な支援やコミュニティーとつなげることで孤立することを防ぎ、ママが自分らしくいきいきと人生を歩める社会の実現を目指します。

 

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CYW2期生

仲若由帆

CYW紹介:木下瑞貴

はじめまして。
コミュニティーユースワーカー2期の木下瑞貴です。

私は[子どものための、家でも学校でもない第三の居場所づくり]を目指しています。

私自身、親との関係や学校での人間関係に困難があり、1人きりで辛い時期が長く続いていました。さらに高校時代に藁にもすがる思いで相談したカウンセラーには私が最も望まない行為を取られることで裏切りを感じ、そこからは人を頼るどころか人を信用することもままならなくなってしまいました。

 

現在ではJKビジネスが問題となっています。彼女たちの孤独さは、私にも通じるものを感じます。自分の置かれた環境になんらかの辛さ・悲しさ・寂しさを感じながら、そこから抜け出すために彼女たちなりに必死にもがいて、「生きる意味」「寂しさを埋めるつながり」を求め続けた結果として彼女らの前に立ち現れるのはその弱さ・脆弱さに付け入り彼女たちを利用しようとするオトナたちです。その背景にはそうした違法の性産業に需要があること(サービスを利用したいオトナがいること)があります。

さらに悲しいことに、利用しているのは紛れも無くオトナなのに、「なんで売るのか」と彼女たちを蔑視するオトナもたくさんいます。この社会の有り様は、社会ぐるみで行われている全日本をあげた構造的暴力だと思います。しかしこれが現状です。

 

生まれてくる親を決めることは出来ないと言うように、子どもが学校や周りの大人、家庭環境を選択することはできません。ただ「ついていなかった」だけ。そんなただの運ごときで、1人の将来が、可能性が左右されてはいけないと思うのです。

必死に毎日を生きて、それでも疲れてしまってリストカットなり違法ビジネスなり非行なりという形でSOSを発信している子どもたちに、異質な目で見る、蔑視するばかりでその子たちに手を差し伸べようとはしない社会。

私は人とのつながりが分断されたどこか冷たい現代社会に、人のあたたかみを取り戻したいと考えています。辛い時に素直に辛いと打ち明けられる存在は、今のご時世だからこそどの子どもにとってもこれまで以上に必要とされていると強く感じます。

 

みんなが平等に夢見れる、希望に溢れる社会に。

そこは、安心できる場所。生きている意味が感じられる場所。同じような環境にいる子同士で励ましあえる場所。自分に正直に、やってみたい!に挑戦できる場所。どんなやってみたい!も否定されないワクワクが止まらない場所。ありのままの自分でいられる場所。エネルギーのチャージスポット。自分に自信が持てて自分を好きになれて、強く生きられるようになる場所。

具体的には、学習支援塾のような形態を取り一人ひとりの些細な悩みや苦しみに向き合いながら、そしてその「場」で同年代の子たちと苦しみを分かち合うことで分かってくれる大人も友達も自分にはいるんだと繋がりを感じられる居場所をつくりたいと考えています。それを入口に、より気負わず本音を話せるように、一緒にご飯を食べられるような機能も備えたいです。

そうした見守ってくれる人がいるという安心できる暖かい関係性の中でエネルギーを蓄えられたら、たとえどんな小さなことでも大きなことでも「やりたい!」を否定されず、それぞれ自分のやってみたいことに存分に挑戦できるような、そのことによって自己肯定感が高まり、ひいては自分を大切にできるためのシステムを整えたいと思います。

 

今は他の団体に出向きよりよいプログラムの実践やアウトリーチについて吸収している最中です。その中で学びや気づきも多いですが、「固定化された居場所を持つとその居場所の中でもまた会社や学校同様人間関係が構築されるので、排除される人も出てきてしまう。学校の『外』として作ったものでも『内』になってしまう」という本質的な問題やその場一つに依存してしまうことの危険性などは今後の課題として考え続けるべきだと思っております。

今後はCYWとして現場での実践を積みながら、また多くの方・団体から学びながら、場の実現に向け精進を続けていきます。

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 CYW2期生

木下瑞貴

CYW紹介:三田エリカ

初めまして!CYW2期生となりました、三田(みた)エリカです。
現在、国際基督教大学の2年です。日々の癒しは美味しいものを食べることです!

 

昨年1年間休学して、島根県津和野町というところで教育分野に携わっていました。そこでは主に中高生に対して、日々の生活や勉強に対するサポートを行っていました。

そこで感じたのが「メインストリームの外の子どもたち」の存在です。学校教育やそれを軸にした日々の生活を送る中高生たちの中で、他の人との違いを感じ、時には疎外感を強く感じることも少なくありません。自分はメインストリームにいない、いることが出来ないと感じる子どもたちは多くいると思います。

そこで、メインストリームが圧倒的に優位となってしまう教育システムに疑問を感じるとともに、彼らが気持ちを吐露できる場所を必要としていると思いました。

CYWとしてPIECESの活動に関わる中で、そのような日常に違和感を感じる子どもたちに関わって、少しでもその子たちの過ごしにくさを取り除いていければと思っています。

 

よろしくお願いします!

 

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CYW2期生

三田エリカ