コミュニティユースワーカー活動報告

NPO法人PIECESが運営するコミュニティーユースワーカーの活動報告ブログ

子ども達の成長が垣間見えた、第4回ゲーム制作イベントをレポートします!

ゲームクリエーターの方々とのゲーム制作イベント、第4回目を開催しました!
 
これまで、インベーダーゲームを作るチームと
動物育成ゲームを作るチームに分かれて、ゲーム制作をしてきました。
絵を描くのが得意な子がキャラクターや背景を作り込み、
プログラミングに興味がある子がコードを書くなど、
それぞれが好きなこと・得意なことを活かしてチームに貢献してきました。
 
通常、前回の成果の共有からはじめるのですが・・・
 
今回は、なんと、ゲームクリエーターの方が
任天堂スイッチを持ってきてくれました!!
最新ゲームの登場に、子どもたちは(大人も)驚きを隠せません!
 

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早速、ゲーム機の周りに子どもたちの輪ができました。
ピンポン、真剣白羽取り、炭酸ゲーム
(ひとりずつコントローラーを振っていき、画面上の炭酸がふきだしたひとが負け)、
座禅ゲーム(お題の姿勢でどちらが静止できるかを競う)など、
様々なゲームで、真剣勝負が繰り広げられます!
 
額に汗を浮かべながら、 全力で魔法を放ち、スマッシュを打ちます。
最初は遠巻きに見ていた子も、いつの間にか炭酸ゲームの輪の中に入り、
最強(?!)のCYW相手に、座禅ゲームで勝負を挑みます笑
(ほかの子どもたちも、変顔したり、ちょっかいを出したりして援護します)
 
ひととおり遊んで、アイスブレイクができたことろで、
満を持して、ゲーム制作が始まりました。
 

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参加経験のある子たちは、
インベーダーゲームチームと動物育成ゲームチームに分かれ、
初参加の子たちは、新しいチームを作ることになりました。
まずは、みんなで何を作るか、今日何するかを話し合います。
 
インベーダーチームは、
・敵を動かすこと
・前回作った素材をゲームに組み入れること
を今日の目標にしました。
 
今までプログラミングを担当していた高校生が今日は来ていなかったので、
別の男の子がプログラミング担当に抜擢されました。
 
さっそく、クリエーターの先生が、敵の動かし方を教えてくれます。
思考錯誤しながら、敵が出てくるタイミングを調整していきます。
 
最初、プログラミング担当に抜擢された時は、むりむり!と言っていたけど、
自分でタイミングを調整して、すべての敵に武器が当たるようになると、
思わず笑顔がこぼれるように。
 
敵のスピードを変えたり、ボスキャラが出てくるようにしたりして、
一気に、「ゲームらしさ」が増していきました。
そのクオリティは、別チームで教えていたクリエーターの方が、
「シンプルだけど、いいゲームになってきたね」と言ってくれるほど。
試しに遊んでみた別チームの子やCYWが、
「すごい!」「おもしろい!」と絶賛してくれるので、
インベーダーチームのメンバーは誇らしそうでした。

 

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***
 
新チームは、何を作りたいかを決めるところから始めました。
メンバーは、小学生の男の子、中学生の女の子です。
それぞれが作りたいことをふせんに書き、
ブレストを行うことにしました。
 
それぞれがやりたいことを組み合わせ、
音ゲーとマリオをコラボさせたようなゲームを作ることにしました。
 
次にゲーム内容のアイディアを出し、
やりたい要素を5個くらいに絞ります。
 
男の子は、何かを思いつくたびに、
「あれやりたい」「こうしたい」と、
たくさん発信してくれるアイディアマンでした。
 
そんな積極的な姿勢に刺激されて、
女の子も「こうしたらいい」「これはしない方がいい」と
徐々に意見を出してくれるようになりました。
ゲームの要素を絞り込む頃には、女の子の方から男の子に話しかけ、
二人で、「こうやって進めようか」と話し合うようになりました。
 
全体の要素が決まったところで、
デザイン担当、プログラミング担当に分かれて、作業を始めます。
女の子はいちからプログラミングに挑戦です。
 
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男の子は、ここでも発想力をいかんなく発揮し、
ゲーム画面の構成や勇者のキャラクターなど、
たくさんのデザインを生み出していきます。
さらに、「かわいいキャラクターを登場させたい」
というのが女の子の希望であったため、
まわりの大人たちを巻き込んで、デザインを増やしていきます。

 

描いたデザインを取り込んだ後、
クリエーターの方が、キャラクターを動かせるようにしてくれました。
男の子も女の子も、(そしてまわりの大人たちも、)
クリエーターの方が、目にもとまらぬ速さで加工していくのを
息をひそめて見守ります。
 
クリエーターの方が、背景に色を塗り、雲を描きはじめたところで、
男の子が、雲をもっともくもくさせたい!と言いました。
そこで、今度は男の子が自らパソコンを操作し、
背景をブラッシュアップさせていきます。
 
できあがったプログラムを再生すると、
怪しげな色の空の下、勇者のキャラクターが前進していきます。
納得のいく仕上がりになったようです。
 
***
 
動物育成チームは、
プログラミングを担当してくれる高校生が、
卒業式のため遅れて参加することになっていたので、
チームとしてのミーティングは特になし。
 
前回同様、小学生姉妹がゲームの構成を考え、
デザインを描いていきました。
犬を連れて帰った後のゲーム構成として、
部屋のレイアウトを考えていきます。
 
できあがったレイアウトは、とっても細かく考えられていて、
クリエーターの方が思わず「作る方が追いつかない・・・!」と言ってしまうほど。
壮大なゲームになっていきそうな予感です。
 
途中、お姉ちゃんが、参加者全員に対して、コアラのマーチを配ってくれました!
普段は、控えめであまり積極的に話しかけるタイプではないお姉ちゃんが、
自然とお菓子を手にして、ひとりひとりに「どうぞ」と配っていくのを見て、
成長を感じることができました。
 
また、卒業式を迎えた高校生をサプライズでお祝いしようと、
ケーキと色紙を用意しました!
 
同じチームでゲーム制作をしてきた小学生姉妹を中心に、
ケーキをお菓子でデコレーションし、
色紙を回してお祝いのメッセージを書いていきます。
 

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ゲーム制作の途中で、
「あと2分くらいで高校生が到着します!」とアナウンスが入り、
全員、作業をいったん中断して、高校生が部屋に入ってくるのを待ちます。
(みんなが静かになりすぎて、「あまりに不自然だ」というツッコミも入ります笑)
 
卒業式を終えた高校生が、制服で部屋に入ってきた瞬間。
 
「せーの」
 
「卒業おめでとう!!!!!!!」
 
みんなからお祝いのメッセージに出迎えられ、
とても驚いた様子の高校生。
 

息つく暇もなく、小学生姉妹からケーキを、CYWから色紙を渡され、

すこし戸惑いながらも、嬉しそうに受け取っていました。
 
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残り時間は少なくなっていましたが、
荷物を置いて、すぐにプログラミングを始めます。
犬をなでなでするために、
手の画像をマウスに合わせて動かすプログラムを作ります。
 
クリエーターの方と一緒に、
実現方法を調べながらプログラミングしていきますが、
手が画面に映らなかったり、
マウスの速度に対して手の動きが遅くなってしまったりします。
 
全体統括しているクリエーターの方に、
「あと少しで終わりの時間だけど、発表できそう?」と聞かれると、
高校生は「どうしても(手を動かすところだけは)完成させたい」と答え、
強い気持ちで、トラブルシューティングに集中します。
クリエーターの方に解決策を提示してもらうと、
高校生は、その解説を一生懸命きき、理解しようと努力します。
 
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ひとつひとつ、不具合の原因を解消していき、
ついにマウスの動きと合わせて、手が動くようになりました!
 
***
 
最後に、レビューの時間をとり、それぞれのチームの成果を共有しました。
 
新チームは、男の子が途中、PPAPの真似を取り入れながら、
一生懸命、音ゲー+マリオのようなゲームにしたいと語ってくれました。
勇者の角度がかわるのを見た聴衆から、
「なにこれ?!こんなことできるの?!」と言われて、嬉しそう。
次回は音を出して、キャラクターと連動させることを目指します。
 
続いて、動物育成チーム。
高校生とクリエーターの方があきらめずに
トラブルシューティングをしたおかげで、
無事、マウスの動きと合わせて、犬をなでなでする様子を、
皆に共有することができました!
次回は、お姉ちゃんが細かく考えてくれた指示書に合わせて、
犬のパターンを増やしたり、部屋をデザインしたりしていきます。
犬のモデリングにも挑戦したいとのことでした。
 
最後に、インベーダーチーム。
すでに、製作時間中にたくさんの人がプレーしていましたが、
あらためて、皆の前でゲームを披露しました。
通常の敵キャラの3倍ほどあるボスキャラが倒れると、一同大爆笑です。
現在、通常の敵キャラであっても、ボスであっても、
1回武器が当たれば倒れてしまうので、
ボスは10回武器が当たらないと倒れないように、
次回以降、グレードアップしていきます。
 

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今回のイベントは、
ゲーム制作を行う時間自体は少なかったものの、
初めてプログラミングに挑戦して、
できなかったことができるようになっていったり、
子どもたち同士や大人との関わり方が変わっていったりと、
いろいろな場面で子どもたちの新たな成長を感じることができました。
 
「当たり判定」という、
ゲーム制作に不可欠な技術要素を習得したインベーダーチーム。
新たな武器を手に、どんなステージが作られるのか?!
動物育成チームは、どんどん固まっていくゲーム構成に、
プログラミングが追いついていけるのか?!
次回のレポートもどうぞご期待ください!

 

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