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コミュニティユースワーカー活動報告

NPO法人PIECESが運営するコミュニティーユースワーカーの活動報告ブログ

逆!?子ども食堂!子ども達が大人にイタリアン料理を振る舞う食堂「子どもトラットリア」

子ども食堂 料理教室 活動報告

 最近、子どもの貧困対策の流れから「子ども食堂」が全国各地に広がり、今では約300ヶ所にまでその活動は広がっています。

その子ども食堂の発展のきっかけとなった「あさやけ子ども食堂」の近くで新たな子ども食堂が生まれました。

 

8月7日、一夜限りの完全予約制イタリアンレストランを開きました。看板もない、外からは全くわからない雑居ビル、しかしそこへ一歩入ると、温かな光に包まれた空間が広がっているそんな素敵なレストランを子どもたちが役割分担を担いながら実現いたしました。料理をはじめ、店内やイメージキャラクターなどのデザイン、当日の接客、これら全てを高校生たちが担った特別なレストランそれが子ども食堂、名付けて「子どもトラットリア」です。※トラットリアとは、誰でも気軽に入れる小さなイタリアン料理のお店のことです。

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◆はじまり

 今回の主役である高校生シェフの男の子は、もともと学習支援として勉強を教えていたが、中学の頃より料理に興味をもち、志望した調理師免許の取れる高校に入学しました。イタリアン料理を勉強したいと彼から相談があったため、イタリアン料理の専門家の沓沢さんと料理教室がスタート。今年の3月末から料理教室は隔週で行われ、パスタ、ペンネ、クスクス、手打ちパスタなど様々な料理を作りました。料理教室から様々なイベントにも参加し、ケータリングのお手伝いや、お菓子作りのお手伝いなどの経験させていただき、様々な機会を提供してくれた人たちへの感謝のお返しとして、イタリアンのフルコースを高校生が考え、大人たちに振る舞うを設けようと企画が進みました。

 イタリアン料理を教えて頂いているイタリアン料理研究家の沓沢一貴さんは、子どもにもおもてなしをする機会を作りたい、子どもたちが料理を振る舞う子ども食堂(子どもトラットリア)をやりたいということでCYWと繋がりました。彼が沓沢さんに料理を学び、その成果を子どもたちが大人に料理を振る舞うイベントを開催することを一つのゴールにこのプロジェクトが始まりました。

 

◆これまでの軌跡

3月末から沓沢さんとの修行が始まり、イベントまでに約4回ほど作り方を教わりました。

材料の切り方から、炒め方までどれも細かく指導してもらい、彼の技術はドンドンと上達していきました。

最初は、ほとんど作ってもらっていた料理も、回を重ねるごとに自分自身で作れるようになり、その度に彼が少しずつ自信をつけ、嬉しそうにしている姿も見られました。包丁を上手に扱えるようになったり、一緒にやっている子に「こうしたら良いよ~」と人に伝えるとようにまでなってきた彼に一緒に料理をする私たちも楽しさと喜び、そして成長を感じました。

 

 

 

 自分たちで育てた野菜を調理に使えたら良いね!ということでガーデニングも他の子たちと一緒に始め、庭でバジルやミニトマト、なすを栽培し始めたり、食材へのこだわりも見せてくれました。

 また、CYWを運営しているPIECESが連携しているsoarというウェブメディアのイベントの時にケータリングを用意しており、ケータリングを担当している阿部さんに彼自身がお願いをし、一緒にケータリングを作り、さらには阿部さんが経営するお店で一緒にお菓子つくりなども体験させていただく機会もできました。

soar-world.com

 

◆プロジェクトの目標

 ここまで彼に関わってくれた大人に教えてもらったことの成果を発表し、感謝の気持ちを伝えることが主な目的でした。

そして、彼だけでなく、一緒にこの会を作ってきた他のこども達も自分の親を呼び、日々学んでいることを見てもらい、感謝の気持ちを伝えることもイメージしてきました。

また、当日は彼が料理を作り、子ども達がウェイター役となり、大人をもてなすことを通じて、学びの機会を作ってもらうだけ、支援されるだけではなく、子ども達も社会に貢献できる、大人に「ありがとう」や「すごいね」と言われる機会を作り、イベント開催を通して一つ自信をつけてもらいたいと思っていました。

 

 

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◆イタリアン料理研究家 沓沢さんのコメント

趣味のパスタづくりが高じて15年前よりイタリア料理の研究をするかたわら、若い人たちオモテナシするシーンを応援する活動をしています。シェフの彼と練習を開始し、まずニンニクの刻み方や火の入れ方などの調理自体を学び、次にナカマと一緒に作って食べること、そしてオモテナシを通じて社会と繋がること、徐々に楽しさやヤリガイが広がっていったように見えました。 

 活動へ参加する中で、オモテナシをサレル側になりがちな子ども・若者が、スル側に立って多様なオトナと繋がったり、自己肯定感を高める機会が今回なんだと意識しました。 このレストランを開く際には、彼らたち若者が中心になって周囲を巻き込みながら社会的なオモテナシをしました。画期的なイベントだと思います。

沓沢さんは他にも素敵なイベントを各地で実施しています。

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◆今後の目標

今回のイベントを経て、自宅に人を招いて彼の料理を食べる機会を作って欲しいという依頼が来ています。彼の料理の上達とさらなる出会いを作るべく、こうした出張料理イベントもこれから行っていきたいと考えてます。

また、今後は彼自身が教える側になり、料理を学びたい中学生や高校生を集め、同じようなシェフを増やし、前菜担当・メイン担当・ドリンク担当・デザート担当といったようにみんなで協力してフルコースを作れるようなチームを作っていきたいです。