コミュニティユースワーカー活動報告

NPO法人PIECESが運営するコミュニティーユースワーカーの活動報告ブログ

CYW1期生活動中間レポート!CYWの実際の活動をお届けします!

コミュニティ・ユースワーカー(以後、CYW)1期生の坂牛です。
CYW育成プログラムが始まって早くも半年近く経ち、その間、私は主に3人と関わりました。その3人との関わりについて、簡略版の内容ではありますが、報告します。
 
◆一人目の若者は知的障害の手帳を持っており、自身に付与される「障害者」というアイデンティティに苦しんでいます。学校でも職場でも、「障害」に付随した差別的対応をされたり、十分な学習機会や就労訓練機会に恵まれなかったりなど、様々な次元における不自由さを強いられてきました。いま彼ははじめて自身の望むことに主体的に取り組み、私は彼の想いに寄り添いながらサポートする形で関わっています。
具体的な活動としては、彼はいま転職を考えているため、転職先に提出する志望理由書の添削や志望するにあたっての計画づくりをしています。転職先の業界研究という目的もこめて専門学校の体験入学にも同行しました。また、転職に関して私は十分な知識と経験がないため、就労支援の専門家に相談したり、既に本人を支援している就労支援機関での面談にも同行したりしています。
 
◆二人目の少年は生まれ育つ家庭自体が困難を抱えていたために、親との関係構築や学校などの空間における集団適応に困難を抱えています。学校にも数年間にわたって通っていないのですが、高校には通いたいと思っており、いまは複数の高校を見学しています。私はその見学に同行しながら、関係構築を行う形で関わっています。
本人にとって単に抑圧的ではない空間ではなく、学習機能も十分に果たしてくれる上で、本人の通いたいという気持ちを喚起させる高校を探しています。また、親の要望もあり、不登校の子を育てている親同士の集まる会に参加させていただいています。こうした分かち合いの場に参加することで、子どもの状態に対して親が理解を深めつつ、親自身が葛藤や悩みを独りで抱え込まないようにすることが、子どもにとっての幸せにもつながると考えています。
 
◆三人目の若者は両親との関係構築がうまくいかなかったこともあり、誰かに認められたい、受け入れてもらいたいといった承認欲求に苦しんでいます。愛着困難をひきずる苦しみは彼を時に自暴自棄にさせ、自傷行為・自殺未遂による入退院を長期間にわたって繰り返しています。私は、彼にとっての居心地の良い居場所となる関係性の一つとなる形で関わっています。
ただ、この人の世において、人が誰かにとっての居場所となることは困難です。また、本人の今後のことも考えながら行動しなければならないと考えています。本人も、いまの状態をどうにかしたい、と思っているようです。そこで、この中間報告を執筆している段階ではまだ実施していませんが、本人の要望もあって、近日中に愛着困難に関する座談会を開く予定です。そこでは精神科医とともに、愛着について理解を深めたり、成人になった後の困難への取り組みについて相談したり、きままに話せればと考えています。
 
今回は極めて簡素な形で報告する形となり恐縮ですが、残りのプログラム期間はもちろん、期間後も関わりを続けていきたいと思います。次回はより詳細な報告をできればと思います。